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Drさかいの健康指南
Vol.32 EPA+DHA=サプリ? 医薬品?

更新日:2017年12月20日

さかい医院 堺浩之院長

テレビのCMや雑誌の広告では、さまざまなサプリメントや健康食品が紹介されています。
これらの広告を観ていると、いかにもからだによさそうな気がしてきます。しかし、値段に見合う効果があるのか? 誰にでも効果がでるのか? などわからないことがたくさんあります。
今回のコラムでは、「血液をサラサラにする」といわれているEPAとDHAについて、堺先生にお話をうかがいました。

EPA、DHAって?



このコラムをお読みの方のなかにも「血液をサラサラにする」「記憶能力が増強する」「美肌になる」などの効果を期待して、EPAやDHAが含まれたサプリメントを飲んでいる方もいらっしゃるかと思います。
EPAやDHAに限らず、テレビを見ているとサプリメントのCMが非常に多く、つい試したくなるのもわかるような気がします。

EPAはエイコサペンタエン酸、DHAはドコサヘキサエン酸といい、どちらもイワシやマグロ、アジなどの青魚に多く含まれるn-3系脂肪酸(オメガ3脂肪酸)の一つです。オメガ3脂肪酸は、私たちの体内でつくることができないため、食物などから摂取しなければならない必須脂肪酸です。

このEPAとDHAは医学的には、次のようなはたらきをします。
 ・肝臓でトリグリセリド(=中性脂肪)の合成を抑制
 ・血液中で中性脂肪の分解を促進

つまり、中性脂肪を相乗的に下げる効果があると考えられています。
さらに、血小板の凝集を抑制する作用があり、いわゆる「血液サラサラ」が期待できます。狭心症や心筋梗塞をすでに経験し、中性脂肪が高い方には、再発予防として処方されています。

EPAが世界的に注目されるようになったのは、グリーンランドの先住民族のイヌイットとデンマーク人の食生活と冠動脈疾患の発症率を調べたことによります。調査結果で、心筋梗塞で亡くなるグリーンランドの先住民族イヌイットは、心筋梗塞で亡くなるデンマークの白人に比べて非常に低いことがわかりました。

イヌイットが暮らすグリーンランドは、そのほとんどが北極圏に属しており、島の80%以上は氷床と万年雪に覆われています。そのため、野菜や穀物の生産には適しておらず、アザラシの肉や魚が食事の中心となっていました。
調査対象となったデンマーク人の食事と比べて、イヌイットの人々の食生活は栄養バランスが悪いといわざるを得ません。
それにもかかわらず、イヌイットの人々が心筋梗塞を発症しにくい理由として考えられるのは、脂肪にEPAを多く含んだアザラシの肉をたくさん食べているからだと考えられたのです。
この疫学調査から、EPAを多く摂取することにより冠動脈疾患(心筋梗塞)を予防できることが示唆されたのです。

EPA、DHAの医薬品



当クリニックでも中性脂肪が高い方へ、EPA&DHAを薬として処方することがありますが、
これは健康保険の適応となっている医薬品です。したがって、健康保険に加入されている方ならば3割負担となります。医薬品はサプリメントよりもEPAやDHAを 5~10倍の高濃度で凝縮して利用されているものです。

サプリメントに含まれるEPAやDHAは量が少ないので「本当に効果があるかどうかは不明」という話も聞きますが、クリニックで処方されるEPAやDHAは、あくまでも病気の治療薬として処方される医薬品なので、高脂血症の方、もしくは予備軍の方が対象となります。

現在は中性脂肪も総コレステロール値も正常値だが、将来を考えて予防したいという場合は治療に当たりませんので、クリニックで処方してもらうのは難しいでしょう。

その場合は、ご自身の判断でサプリメントを取り入れることも考えられますが、できれば食事や運動などの生活習慣を見直して、中性脂肪、総コレステロール、血圧など生活習慣病に関連性のある数値を正常に保つよう努力も併行していただきたいと思います。

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2018年12月1日
りょう さん

「かんたん健康レッスン」は、いつも参考にさせていただいております。vol.75「子どもの体力は下「がっているの?」のなかで、「疲労からの回復力」や「柔軟性」が、体力として広くとらえられていることに共感いたしました。体力の低下と言えば、すぐ「鍛えなければ」との思いがわきがちですが、野外での遊びの中から愉しく身につけていくものであることが、よくわかりました。



2018年2月26日
りょう さん

かんたん健康レッスンvoL.68「腸内温度に気をつけよう」は、普段の生活の中ではともすると見逃してしまう視点であり、私の生活習慣を見直すひとつの契機になりました。ありがとうございました。今後とも、このような新しい知見をわかりやすく教えてください。



2017年3月26日
りょう さん

 森田正馬は、自己の体験をもとに、神経症を精神の病でなく自己理解の誤りから生じていると喝破した。たとえば書痙は、文字を書こうとすると手が震えたり強直して書けなくなることで、神経症の一つとされているが、結婚式等の列席者名簿に改めて名前を書こうとするとき、緊張してうまく書けない経験は多かれ少なかれ誰しもあるだろう。普通はその違和感を忘れてしまうのだが、完璧を目指す神経質者はそれに拘り、あってはならないこと、なくそうなくそうとして返ってその違和感が固着する。もともと病ではないのだから、軽症の場合は、森田療法関連の本を読むだけで解決するケースも多く、私もその一人です。

2013年2月1日
まめるりは さん

こんにちは。いつも勉強させていただいています。

今回のさかい先生の「ヒートショック」は怖いなあと思いました。

実家のお風呂場がまさに危険な「窓あり」「タイルの床」で茶の間に比べて異常に低温ゾーンです。

リフォームするのは大げさですが、気温差がなくなるようにシャワーでお湯をためたりとするよう伝えたいと思います。

 

まめるりはさん

ご投稿ありがとうございます。

ヒートショック、怖いですよね。家の中の危険ゾーンを極力減らして、安全にお過ごしくださいませ。

(Health Scramble運営事務局)

2013年1月22日
小春 さん

うつ病について、知っているようで知らないことがいっぱいありました。

最近、意外と身近にうつ病で悩んでいた人がいることにびっくりしています。

みんな、少し良くなってから「実は」と教えてくれます。

もっと、つらいときに気づいてあげられたらと思います。

このコラムを読んで、うつ病について、勉強していきたいです。

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