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人形町 お江戸小粋な人情ガイド
温故知新のうまさ 創業108年人形焼の板倉屋

更新日:2015年8月21日

ヘルススクランブルを運営している私たちの事務所は東京・日本橋人形町にあります。人形町は、下町人情に溢れたあたたかい雰囲気のある町です。古くは京都へ続く東海道の起点だったせいか、京扇子のお店やお香を扱う京都の老舗もあり、京都の文化も感じられます。さらには、古民家の風情を活かしたおしゃれなお店もあり、時空を超えた奥行きのあるところが人形町の魅力です。そんな人形町を多くの方に知っていただきたく、「人形町 お江戸小粋な人情ガイド」を企画しました。ここでは、人形町のお店やおススメのスポットをご紹介させていただきます。第1回目は人形焼の老舗、板倉屋さんです。

人形町名物 人形焼

板倉屋 藤井 義巳 社長

人形町という町名は、江戸時代にこの界隈に人形師が多く住んでいたことが由来といわれています。その流れなのか、現在も人形師の辻村ジュサブロー氏のアトリエが人形町にはあります。そんな人形町のおいしい名物といえば、やはり「人形焼」でしょう。ということで、第1回目は、人形焼の板倉屋さんにお邪魔してきました。


108年前の創業当時からの金型

板倉屋さんの創業は明治中期、初代藤井貞三氏が菓子職人の吉本民生氏と、人形町という町ならではの名菓をつくろうとして生まれたのが、人形焼です。この界隈の神社には、七福神が祀られていて、昔から七福神めぐりをする人が多く訪れていたそうです。そこで、この七福神を模した焼き菓子を考案したそうです。当時は左の写真のように七福神の全身を象っていましたが、その後、昭和30年半ばに、現在のような顔だけの人形焼にリニューアルされました。現在の社長、三代目の藤井義巳さんが小学生の頃だそうです。


現在、おもに使われている金型

写真左の金型は昭和30年半ばから現在まで使われています。布袋尊、弁財天、恵比寿、毘沙門天、大黒天、寿老人の六神がいらっしゃいます。あれ? 七福神には一神足りませんね。しかし、それは人形焼を召し上がるお客様の笑顔を足して七福神にしてください、との思いが込められているそうです。人形焼を食べれば、おいしくて笑顔になり、福の神になれそうですね。


壁には金型がずらりと並んでいる

当時は、東京オリンピックの開催に向け、交通網が整備されつつありました。新幹線の開業を控え、東京駅にも近い人形町の人口は、一気に増えたといいます。そこで、「さらにおいしい人形焼をたくさんの方に食べていただきたい」という思いから、人形焼をリニューアルしたそうです。現在のように七福神の顔にフォーカスしたおかげで、表情までよくわかり、印象が強くなりました。食べるときに神々しい顔が近づいてくると、つい微笑んでしまいたくなりますね。このとき行ったリニューアルの効果は見た目だけではありません。全身像のときよりも丸い形になったおかげで、焼いたときのバランスやあんこの量が最適となり、口当たりのよいサイズにもなりました。明治創業の老舗ですが、伝統と革新を常に考えていらっしゃるとのことです。現在では、東京土産の定番となっています。

人形焼、焼いてみた

板倉屋さんが1日に焼く人形焼の数は、季節によっても異なるそうですが、だいたい1500~2000個。しかも、機械で大量に焼くのではなく、先ほどご紹介した写真の金型に丁寧に生地を流し込み、一つひとつ焼いていきます。

さて、板倉屋さんにお邪魔したのは、猛暑日一歩手前のとても暑い日! 汗、汗、汗が止まりません。それに比べて、藤井社長は、汗もかかずに火の前に座り、人形焼を焼きながら、私たちの取材に、にこやかに対応してくれます。さすがです。

お話をうかがっていると、ふいに藤井社長から、「体験してみますか?」と声をかけられました。そして、ズーズーしくも人形焼体験をさせていただくことになりました。まずは、厚めの布地の前掛けと帽子を身につけます。そして、火の上にかけた金型を扱うため、左手に軍手を二枚重ねします。身支度を整え、先ほどまで社長が座っていた火の前に座ります。
(ここで、すでに緊張!)

コンロの上には、4つの金型が置かれています。そのうちいちばん右の型をからだの前にもってきて、おもむろに開けます。
(おー、七福神の顔が黒光りしている)
そこへ、専用の刷毛を使って油を適量塗っていきます。

次にこの金型へ生地を流し込みます。
小さめのしゃもじを使って「イチ、ニ、サーン」のリズムで生地をすくいます。この「イチ、ニ、サーン」と三すくいしながら、生地の量を調整するのです。
しゃもじにすくった生地を七福神の顔に流し込みます。手前から型に沿って、すーっと。

そして、ここにあんこを装填。しぼりだし袋をきゅっと握りふっと力を抜くことで、生地の上に適量のあんこを入れていきます。
初心者は、まず「あんナシ」で練習します。



六神の顔にそれぞれ生地を流し込んだら、ふたを閉め、火の上に置きます。このとき、くるりと上下を反転させながら置くのがポイント。
この金型、かなり重いです。翌日、筋肉痛にならないかと不安がよぎります。


社長作

体験者作、顔がレリーフのように平面的です


コンロの上にある金型を右にずらしていきながら焼いていきます。いちばん右の金型をとってきて、体の前に置いたら、先ほどと同じ作業を行います。この繰り返しを行い、人形焼は焼きあがっていきます。社長が焼いていたときには、リズムよくたくさんの人形焼が誕生していましたが、初心者は、リズムよくつくることができず、しかも、顔が半分しかない悲しい人形焼もできてしまいました。
人形焼体験させてもらって、丁寧に人の手が生み出していることがよくわかりました。この日の体験は、人形焼を焼く最後の部分だけでしたが、実際には「生地をつくる」「あんこをつくる」など、もっともっと人の手がかかっているのです。現代は、「いかに人の手をかけずにモノをつくるか」と効率が優先されますが、板倉屋さんは手間を惜しまず人形焼を製造しています。この製造過程が、もっともおいしいのだ、という思いの強さが、猛暑日であっても火の前で人形焼を焼くことを支えているのではないでしょうか。人形町に遊びに来たら、ぜひお立ち寄りください。遠方の方は、オンラインショップからもご購入いただけます。

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おしゃべりパーク
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2019年6月10日
ブラック さん

愛犬もいつかは死んでしまいます。その時の悲しみを少しでも和らげることができたらいいですね。

2019年3月18日
事務局 さん

りょうさん


ありがとうございます。
核家族化はますます進んでいます。自分たちの親たちに頼りたくても頼れない、でも仕事もしなれければ生活ができない…色々な葛藤を抱えながら新米パパママたちは想像以上に奮闘していいます。

たまには甘えたい時があると思います。
そんな時は今回のコラムを少し思い出して参考にしていただければ幸いです。

2018年10月22日
りょう さん

 子育てが大変な時代、本日掲載された「孫が産まれる前から培うジジババ力」は参考になりました。ありがとうございました。

2015年8月24日
小春 さん

人形焼きの板倉屋さん。

おいしいお店ですよね。

昔からファンです!

2014年5月20日
bovsan さん

僕は、アトム。今年16歳になるサバトラの猫。
鉄腕アトムに因んで賢明で強くなるようにという事らしい。
でも寄る年波には、勝てずここ1ヶ月体調を崩し、嫌々ながら通院中。
病院の先生方は、とても16歳には見えないね、毛艶も良いといつも褒めてくれる。
褒められるのは嬉しいけど先生のリップサービス、リップサービスと戒めている。
でも病院の待合室で患者のお母さんにも僕の顔が若いって驚かれた。
どうやら僕は本当に年相応に見えないようだ。特別にエステもやっていないし、それほど手を掛けてもらっているようには思えないんだけど・・・。
唯一思い当たるのは、お母さんと一緒にスターリミルクを15年食べ続けている事だけ。
お陰で殆ど大病もせず、若くいられたってことかニャン。
でもまだ通院中、頑張るニャン!

 
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