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気になるカラダの症状

禁煙

日本人の喫煙状況

写真 厚生労働省が平成24年に行った「国民健康・栄養調査」では、日本人の喫煙率は20.7%。男性の喫煙率は34.1%で、20年前の55.3%と比べて21.2ポイント減少しています。30代、40代が43.2%ともっとも高い数字でしたが、どの世代も禁煙傾向にあります。一方、女性の喫煙率は9%で、20年前から9~12%の間で推移している状況です。20代、30代の若年層で高い値を示しています。

タバコ離れが進んだ背景には、2000年に策定された「健康日本21」でタバコが健康に及ぼす悪影響について啓発し、2003年に施行された「健康増進法」では、受動喫煙防止を掲げ「分煙」を強化するなど、喫煙者にとってのんびりタバコを吸いにくい環境になってきたことが考えられます。ほかには、2006年に禁煙治療が保健適応されたことも、禁煙への後押しとなったと思われます。

タバコがもたらす健康被害、美の劣化

タバコが影響する深刻な病気といえば “肺がん”が思い浮かびますが、タバコの健康被害はそれだけではありません。肺に至るまでの経路にある臓器にも当然タバコの煙に含まれる有害物質は影響を及ぼします。喉頭がん、咽頭がん、口腔がん、食道がんなどは、喫煙が発症をもたらす一因になっていると考えられています。

がん以外でも、動脈硬化、脳卒中、高血圧、心筋梗塞のリスクに考えられています。

また、タバコは美容面にも悪い影響をおよぼします。タバコはビタミンCを破壊し皮膚血流を低下させます。目の下のくまなどはタバコによる血行障害が原因に考えられますし、ビタミンCが破壊されることで色素沈着は進みます。タバコがもたらす美容上の問題は健康被害ほど重要視されていませんが、本人にとっては深い悩みとなります。

タバコを吸わない人でも周囲のタバコの煙を吸うことで影響を受けることがあり、これを受動喫煙といいます。受動喫煙でも肺がんや虚血性心疾患のリスクが高まるといわれています。気管支ぜんそくの子どもの家庭では、同居する家族に喫煙者がいるケースが多いという報告もあります。また、親がタバコを吸っている家庭の子どもは長じて喫煙をする傾向にあるともいわれています。

通常タバコは嗜好品に分類されますが、本人の健康を害するリスクがあり、さらに周囲の大切な人にまでのその悪影響が及ぶことを考えれば、嗜好品の枠で考えるのは難しいのではないでしょうか。

いまさら禁煙? 今日から禁煙!

禁煙したほうが健康によいとはわかっていても、「20年以上も吸ってきたのに、いまさら」と思っていらっしゃる方はいませんか? 禁煙を続けることにより、喫煙関連疾患の危険性が低下することは、多くの調査で証明されています。禁煙を数年することで肺がんの危険性は、およそ半分程度軽減し、10年禁煙すれば非喫煙者と同程度のリスクになるといわれています。禁煙後早い段階から循環器や呼吸器に関しては、動悸がなくなる、慢性気管支炎の症状が軽減するなど実感として改善を受け止めることができます。
また、味覚が改善され食事がおいしいと感じられることも禁煙の大きなメリットの一つでしょう。

下記はアメリカ肺がん協会が発表している資料です。手足の冷えや息切れなどの悩みも、禁煙開始直後に解消されるかもしれません。

禁煙の健康に関する影響
20分以内 血圧が正常に下がり始める。脈拍が正常になる。手や足の温度が正常に戻る。
8時間以内 血液の一酸化炭素濃度が正常になる。血液の酸素濃度が正常に上る。
24時間以内 心臓病のリスクが減る。
48時間以内 神経端末が再成長を始める。臭覚や味覚が改善する。
48~72時間 ニコチンが体内から検出されなくなる。
72時間 呼吸がラクになる。
2~3週間 循環器機能が改善する。歩くのが楽になる。肝機能が30%よくなる。
1~9か月 咳や、疲れやすさ、息切れが改善する。肺をきれいにして細菌感染が減る。全身のエネルギーレベルが上昇する。
5年以内 肺がん死亡率が対10万人当たり137人から72人へ低下する(10年では12人まで低下して、非喫煙者とほぼ同程度になる。
10年以内 前がん細胞が置き換えられる。口腔がんや喉頭がん、食道がん、膀胱がん、腎がん、膵がんなどの発生率が低下する。
※ただし1本でも吸えば、すべてのよい効果はなくなります。

「いまさら」と考えずに、思い立ったその日から禁煙を始めてみませんか? 禁煙はもっとも効果が期待できる健康法でもあるのです。

禁煙を成功させるコツ

タバコがやめられない理由には、ニコチンの依存症になっている場合と依存症ではなく習慣となっている場合の2通りがあります。自分はどちらのタイプなのかを知ることで、禁煙の取り組み方が変わってきます。

朝、目覚めてから1時間以内に「タバコを吸いたい!」という強い欲求が生じるかどうかであなたの喫煙のタイプを見極めることができます。

目覚めてすぐに「一服したい」と感じたら、それは寝ている間に減少した体内のニコチンを、一服して補充したいという動機によるものです。つまり、このような場合はニコチン依存度が強いと考えられます。ニコチン依存度の強い人が禁煙をする場合は、強い意志だけでは成功の可能性は低いといわざるを得ません。そんなときは、禁煙補助薬を使用することも前向きに検討してみましょう。これまで何度か禁煙に失敗した経験のある人では、病院の禁煙外来を受診して、医師と二人三脚で禁煙を目指すことも選択肢の一つです。

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