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気になるカラダの症状

生活習慣病

高血圧、脂質異常症、肥満、糖尿病といった生活習慣病は、静かに静かに私たちのからだを蝕んでいきます。これらは痛みなど不快な症状がないため、健康診断で「要注意」といわれても、それまでの生活習慣を見直さない人もいます。

高血圧はなぜこわい?

写真 血圧は血管のなかを血液が流れるときに血管壁にかかる圧力をいいます。血液の流れが激しいほど血圧は高くなります。つまり、血圧が高い人の血管では勢いよく血液が流れているため血管の壁を損傷し、動脈硬化が生じやすくなります。動脈硬化が生じると脳出血、脳梗塞、心筋梗塞の発症リスクが高まります。

また、血圧が高いということは、血液を送り出すポンプとしてのはたらきをする心臓に負担をかけることにもります。どんどん血液を送り出そうとするあまり心臓が大きくなってくることがあります。これを心臓肥大といいます。心臓肥大になると、狭心症や心筋梗塞の発症リスクが高まります。

国民病といわれるほど高血圧の患者さんは多くいて、2006年の国民健康栄養調査(厚生労働省)によると、40~74歳の男性の6割、女性の4割が高血圧症であると推定されますが、そのうち降圧剤を飲んでいる人は2割といわれています。

一般的には収縮期血圧(最高血圧)が140mmHg、拡張期血圧(最低血圧)が90mmHg以上の場合、薬で血圧を下げる治療が始まります。そして、130/85mmHgを正常値として目標にします。130~139/85~89mmHgの範囲の血圧を正常高値血症といい、この範囲の方々は高血圧予備軍と自覚して日常ケアを真剣に取り組んでいただきたいと思います。

コレステロール管理は命の管理

写真 コレステロールには善玉と悪玉がいると聞いたことがある人も多いかと思います。善玉コレステロールはHDLコレステロールといい中性脂肪を減少させます。一方、悪玉コレステロールはLDLコレステロールといい、動脈内にたまると動脈硬化をもたらし、脳梗塞や心筋梗塞を引き起こす原因となります。

つまり、HDLコレステロールを増やし、LDLコレステロールを減らすことが健康生活を維持するうえで大切になります。両極端な性質をもつ2つのコレステロールを管理するには食べ過ぎを防止と運動です。命にかかわる突発的な病気を予防するためにもコレステロール管理をしっかりと行いたいものです。

コレステロール値が基準値に比べて少なすぎる、多すぎるという場合「脂質異常症」と診断されます。以前は、「高脂血症」という名前が一般的でしたが、HDLコレステロール値が低すぎることが問題なのに「高脂」とはおかしいという声が上がり、「脂質異常症」という名前が使われるようになってきました。

豊かさが体型に現れる時代は去った

一昔前のお金持ちのイメージは恰幅のよい体型でした。しかし、現在太り気味の体型は、お金持ちどころか自己管理ができないというマイナス評価にもつながりかねません。それというのも肥満の功罪が徐々に明らかになってきたからです。

肥満には皮下に脂肪が過剰に増える皮下脂肪型肥満と内臓に脂肪がたまる内臓肥満とがあります。皮下脂肪型肥満は下腹部から太ももにかけての下半身に脂肪がつきやすく、女性に多い太り方です。一方、内臓肥満はおなかまわりの内臓に脂肪がたまるもので、糖代謝異常や脂質異常を促進します。このような状態になると、メタボリックシンドロームと診断され、動脈硬化を引き起こすことで病気のリスクが高まります。美容面では皮下脂肪型肥満も重要な対策課題ですが、健康面から考えれば、内臓型肥満こそ予防して解消していかなくてはなりません。

メタボの判断基準は、ウエスト周りのサイズがとかく話題になりました。ただし、これだけでメタボというわけではありません。プラス中性脂肪が高い、HDLコレステロール値が低い、血圧がやや高めなどの項目に2つ以上当てはまって、正真正銘“メタボさん”と呼ばれるのです。

メタボ

合併症が怖い糖尿病

糖尿病には、体質的にインスリンを作る機能が低いタイプのもの(1型糖尿病)と生活習慣が影響してインスリンの量が減ってくるタイプのもの(2型糖尿病)があります。前者は子どものうちに発症することが多いのに対して、後者の多くは成人に発症します。日本における糖尿病の患者さんのほとんどが後者のタイプです。

糖尿病の怖さは、その合併症にあります。代表的な合併症は次の3つです。

1. 糖尿病神経障害

手足のしびれ、けがややけどに気がつかない、筋肉の委縮、立ちくらみなどがあります。

2. 糖尿病網膜症

目の奥の網膜の血管が障害されることで視力が低下します。重篤な場合は失明することがあります。

3. 糖尿病腎症

腎臓の毛細血管が障害されることで、腎臓のろ過機能が低下します。重篤な場合は人工透析をしなければならなくなります。

そのほか糖尿病は動脈硬化も促進させます。糖尿病になると血液中のコレステロールを輸送するはたらきがあるリポ蛋白が劣化するため、輸送が滞り、血管壁にコレステロールが取り込まれていきます。その結果、糖尿病ではコレステロール値がそれほど高くなくても動脈硬化が進行します。

重篤な疾患発症の元凶となる動脈硬化 

これまで高血圧、脂質異常症、肥満、糖尿病について簡単に紹介してきましたが、これらはどれも動脈硬化を促進する原因です。動脈硬化とはその名の通り、動脈の弾力が失われて硬くなり、血管が破れやすくなることをいいます。

脳の血管が破れると脳出血となり、命を落とすことにもなりかねません。また、動脈硬化となると動脈の壁にコレステロールが付着しやすくなり、そのような状態になると血液の流れが悪くなったり、最悪の場合、血液の流れを堰き止めてしまいます。そして、これは心筋梗塞、脳梗塞などの発症の引き金になります。

動脈硬化は程度の差こそあれ、加齢に伴いどなたにも起こる現象です。ですが、それ以上に生活習慣病の原因である食べ過ぎ・飲み過ぎ、運動不足、活性酸素を産生するストレス、喫煙などの生活習慣によっても動脈硬化は促進します。加齢そのものには逆らえませんが、生活習慣を見直し、動脈硬化を防ぐ生活へと改善することは可能です。

動脈硬化と診断されたら、食事療法、運動療法を心がけてください。

食事では血液中の脂質を減らすことを心がけます。まず、食べ過ぎは厳禁です。次に、動物性タンパク質から植物性タンパク質へ切り替えていきましょう。大豆のたんぱく質は血清コレステロールを下げるといわれています。そして、食物繊維を積極的に摂取することも推奨されています。

運動療法では、有酸素運動が推奨されています。有酸素運動で筋肉を動かすと脂肪を分解する酵素が活発になり、悪玉コレステロールが減り、善玉コレステロールが増加します。激しい運動を短時間するよりも早歩き程度のウォーキングを習慣にするようにしましょう。1日20分程度の有酸素運動が推奨されています。

食事療法、運動療法と並行して薬物療法を行うケースもあります。こちらは医師の指導のもと用法用量を守って服用してください。

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